FAQ

はじめに

この項目はもともと「治療の失敗?」という題名でした。
しかし、あまりにも刺激が強すぎたようで否定的なご意見が多く、思い切って簡潔にまとめた上で内容を加筆し、質疑応答の形にまとめることにいたしました。

全般的な点

Q:根本歯科さんの売りは何ですか?
A:一番の売りは、予防的発想で機能歯を残すことです。他の歯医者で抜歯になりそうなものでも残せる歯は結構あります。すべての努力を、機能歯を長期間残すことに集中して行っております。そのようなご希望の方には合っていると思います。
もうひとつの売りは、スタッフのホスピタリティです。多くの患者様から、院長よりもスタッフについてお褒めの言葉をいただくことが多い程です。改めて院長に質問しにくいこともお気軽におたずね下さい。
多少手間がかかってもきめ細やかでていねいな診察を希望される方に非常に向いていると思います。
そして、もし身近にそのような歯医者を探しておいでの方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介下さい。
Q:では、根本歯科さんの弱点を教えてください。
A:時間や回数は他院よりかかるかもしれません。
とりあえずさっと手早く終わらせる能力は、他院に比べて不利です。
当歯科室の原則として「同じ時間枠に複数患者を並べない」(消毒や抜糸等、ごく軽微な処置はこの限りではありません)というものがあます。とくに予防処置は何週間も先まで予約が埋まっていることも多いです。
Q:診療でとくに気をつけている点は何ですか?
A:個々の仔細な点については割愛します。
一番気をつけていることは、とくに対人関係ですので、患者様それぞれの不安やお考え、ご要望をよくお伺いすることだと考えています。
ただ、中には診断や治療計画・方法までご自身でお決めになって、細かく「○○してください」などとご指示をいただくケースもあります。
お望みに叶いたいのは山々ですし、患者様がこちらに望まれる回答もかなり推察されるものですが、それでは専門的見地から好ましくない場合もあります。
その意味では、ときに「ご要望」に添えず心苦しく感じられるものです。
その場合はとにかく事情をよくご説明して、まずは情報提供を徹底するように心がけております。
Q:歯を残すのに大事なことは何ですか?
A:ひとつには、極力「治療」をする目にあわないようにすることです。そのために予防や定期健診がとても大事です。
もうひとつは、万一治療になっても、極力残りの歯にダメージが少なく、精度面からも再発リスクが少ない方法にすることです。
Q:なんだか「治療すると歯に悪い」みたいですが、先生がそんなことを言うと不安になります。
A:おっしゃるとおりです。そしてどの先生も語らない「事実」でもあります。
大きな理由は、歯牙は再生不能で医学的治療が理論的に存在せず、人工物による「修復」しかできないからです。
するとどうしても境界線が高いリスク部位になります。だから再発防止策が不可欠なのです。
Q:メール相談とかもしているようですが、どんな質問が多いですか?
A:ご質問内容は多岐に渡りますが、圧倒的に多いのは「神経と根管治療」に関するトラブルです。なかでも「腫れる」というものが多いです。現在でも不十分な根の治療、神経の治療のトラブルが潜在的に多発していることが伺えて、とても悩ましく感じます。まだまだ私たちは「そのとき痛くなければよし」という短絡的な考えを全体的に脱却していないのかもしれません。

予約制について

Q:ネットや携帯での予約は?
A:当歯科室では、2021年から予約システムのクラウド化を実施し、2022年からは初診と中断再初診の方を対象にWebから予約を取れるようになりました。
クラウド化により、予約前日等のリマインドメールによるご案内が可能になり、ご多忙の方には好評です。またキャンセル率が大幅に改善しました。
Q:予約の取りやすい時間帯は?
A:やはり、平日の中間的な時間です。
朝一、午後一、終了間際(17時台)は比較的早く埋まります。
また、土曜日は非常に人気で予約が殺到します。
これらの時間帯ご希望の方は、どうしても気長にお付き合いさせていただく形が多くなります。
Q:なぜ予約制なのですか?
A:医科とことなり歯科は自然治癒しないので、一から全部手作りで、一定の回数や手順がかかるからです。
たしかに昔は順番制だったり、同じ時間枠に複数患者を並べたりする医院も多かったのですが、それでは満足する結果が得られないことが経験上分かっているので、その点ご理解下さい。
Q:つい治療に行くのを忘れてしまいました。留守電に根本歯科さんからのメッセージが入っていたのですが、気まずいです。
A:大丈夫です。まったく気まずくありません。なるべくお早くお電話を下さい。
次回のご予約を取り直しいたします。この次は忘れずにお越し下さい。
Q:仕事の都合などで、今後の予定が立ちにくく、予約を取りにくい。
A:その場合は、その旨お申し出下さい。また、差し支えなければ、3~12ヵ月後など適当なタイミングで健診のご案内を出す形を取ります。その折は、近況だけでもぜひご報告下さい。
Q:日々不規則に時間に追われ、予約を取りにくい。
A:どうしても予約制になじみにくい場合は、当日お電話をいただいて、余裕のありそうな時間帯で拝見いたします。ただし、予約の方優先ですので、場合によってはかなりお待ちいただくか、別の日にお願いする形になります。 また、このようなケースはかなり特殊な事例とご理解下さい。
Q:急に強い痛みが出てしまった(or取れてしまった)ので、何とかなりませんか?
A:その場合は大至急お電話下さい。極力その場で診察するよう努力いたします。

保険診療について

Q:保険診療は行っていますか?
A:各種保険を取り扱っております。
ただ、症例によっては悪化を招く懸念もあり、その際は推奨しかねる旨ご説明することもあります。
Q:悪化を招く懸念がある場合とは、どのようなものがありますか?
A:簡単に言うと、より「大きな物」「重い物」「精度の低い物」、そして「一部の部分入れ歯」です。
そのような物では支えの歯の負担が大きすぎて、近々共倒れを起こす可能性があるからです。
一部の部分入れ歯の危険性については、ここでは長くなるので「入れ歯のリスク」をごらん下さい。
Q:保険外治療はとても高く感じられ、抵抗感がありますが?
A:わが国独特の保険制度を考えれば、おっしゃるとおりです。
場合によってはゼロがひとつ違うこともあります。
しかし、「悪化を招く懸念」「耐久性」を無視した結果、近い将来に後悔しても、いったん失った歯質は金で買い戻すことができません。
歯を極力残すことを第一に考える当歯科室では、この2点には徹底的にこだわります。「目先」で考えるとたしかに高く感じますが、ぜひ数十年単位の「長い目の価値観」でご評価ください。
Q:保険の治療では、歯が悪くなったり失われたりする、ということですか?
A:もちろん必ずそうなると決まっているわけではありません。
しかし悪くなっても「削って銀歯」「神経を取って差し歯」「抜いて入れ歯」でよしというのが歯科の保険制度です。実際点数もそのように配分されています。
逆に歯を残すような内容の点数がないのです。予防は病気ではないからです。
つまり歯が残らなくても人工物で置換すればよし、というのが保険の本質的思想です。
しかし、その発想を推し進めると、さきほど「共倒れ」のお話をしましたが、どうしても総入れ歯の方向に進んでしまい、ケースによっては結果的にご迷惑をおかけする恐れがあります。

治療面について

Q:痛くなく治療してもらえますか?
A:そのように努力しております。しかし個人差もあり、どうしてもお痛みが生じることもあります。
ちなみに麻酔の針は、33Gという極細の「痛くない針」を使用しております。
Q:先生の得意分野は何ですか?
A:苦手分野を作らないようにつねに努力していますが、強いて言えば、小外科的処置(インプラント、親知らずの抜歯、組織再生、移植等)です。
また、審美歯科分野は自分なりにかなり研鑽を積みました。
Q:先生の苦手分野は何ですか?
A:強いて言えば、その歯以外に原因となる背景の範囲が比較的大きい分野です。
たとえば小児歯科ですと、成人に比べて狭い治療スペース、唾液の多さ、多動性、恐怖心の強さ、乳歯の脆弱性、神経の近さなどから元々難条件ですが、疾患の背景として「保護者の管理環境」という原因が非常に強く存在します。
あるいは、内科的疾患やメンタルな問題を強く抱えられた方の疾患、また一般的なところでは歯ぎしり食いしばりの問題などです。
これらは、歯以外の部分に主な原因があるので、そこに焦点を当てないと良い結果が出なかったり再発しやすいのですが、そこに焦点を当てられることをむしろ拒まれるケースも多く、結果として遠回りになることが多いのです。
Q:自由診療の治療費はなぜ、「完成時」でなく「型を取るとき」なのですか?
A:これは、型を取る~調整する~完成する~メンテナンス・保証する、という一連の長期的な内容に対して尽力していきます、という当歯科室の気持ちの現れです。へりくつのようですが、逆に完成時に頂く形では、いかにも「モノ」のみに対して対価が発生しているように見えがちです。歯科治療が短期的なものだと受け手に捉えられてしまうことは、疾患の性質からも避けたいと考えています。
Q:先生から患者さんにアドバイスをお願いします。
A:ひとつは、治療よりも大事なことは、

治療する羽目にならないための
◆ そして再発防止のための

予防です。そのためにきわめて大事なのが定期健診です。
予防や定期健診が治療よりも大事だと言い切っても構いません。
「痛くないのに」ではありません。痛くないからこそ、定期健診にはぜひかかさずお越し下さい。
誰でも、つい忘れてしまうこともあります。一切気まずく思わず「忘れていたけどまた健診の予約を」とお気軽にお電話下さい。
また、歯科医師や歯科衛生士などプロからのアドバイスは、主観の盲点をカバーするものです。ぜひお守り下さい。

もうひとつは、予約制についてです。
歯科は、世界の予約制でほぼ唯一、キャンセル料を取らない分野です。
そのことの重みをぜひご認識ください。
確かに回数がかかるのでどうしても一定のエラーは出ます。しかし予約に穴が開くということは、その時間枠を希望していたに違いない他の方を押しのけてしまったことにもつながります。
もちろん私たちの社会貢献の機会もその分少なくなります。
これが「来院者の皆様で融通しあう予約制」という考えの趣旨です。
皆様のそのお気持ちこそが、診療の質や結果の向上を支えるのです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

当歯科室についてご理解いただく若干の手助けになれば幸甚です。
さらにご不明な点がございましたら、メール無料相談「問い合せ」やお電話などでお気軽におたずね下さい。